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時計専門誌【パワーウオッチ読者】の今年欲しいロレックス人気ランキング|ロレックス通信 No.137

 今回は、筆者が刊行するパワーウオッチ3月号・No.122(2022年1月30日発売)で実施した「いま本当に欲しい腕時計セレクション」から、今年読者が欲しいと思っている時計は何なのかをロレックスだけに着目して紹介したいと思う。

 これは、毎年11月に読者に対してアンケート調査を実施。最も得票数の多かった銘柄を新年最初の号においてランキング形式で紹介するというものだ。もちろんロレックスだけではなくほかのブランドも含まれており、リアルな情報として創刊時より20年間も続く大好評企画なのである。

20年間続くロングラン企画『読者が選んだ腕時計、2020年版』。本誌ではロレックスだけでなくほかの時計ブランドも含めてランキング形式で人気モデルを紹介(パワーウオッチ3月号(No.122)は書店にて販売中)

 今回本誌ではベスト15位までを選出して紹介、そのなかにロレックスは9機種がランクインした。その銘柄と順位は以下のとおりである。なお、カッコ内の数字は他ブランドも含めた総合順位を表している。

1位(総合1位)、GMTマスター II |Ref.126710BLNR
2位(総合2位)、デイトナ | Ref.116500LN
3位(総合4位)、サブマリーナーデイト | Ref.126610N
4位(総合8位)、エクスプローラー I | Ref.124270
5位(総合10位)、デイトジャスト36 | Ref.126234
6位(総合12位)、オイスターパーペチュアル41 | Ref.124300
7位(総合13位)、ヨットマスター40 | Ref.126622
8位(総合14位)、ミルガウス | Ref.116400GV
9位(総合15位)、ディープシー | Ref.126660

【画像】読者が選んだ欲しいベスト9位を時計の写真でチェック!

 さて、今回の結果は15位以内に9機種と全体のほぼ3分の2を占めた。これは例年に比べても多く2年前の2020年版での10機種に次いで過去2番目の多さとなった。

 ちなみに20年のときはどのような状況だったかというと、アンケートを実施した19年といえば、もちろんコロナが蔓延する前のこと。インバウンド需要がピークに達し、ロレックスも7月にかけて最も高騰した。しかしその反動による揺り戻しのためか、それを境に10月にかけて急激に大きく下落するというかなり不安定で手を出しにくい状況だった。

 それがアンケート時の11月になるとそんな相場も下げ止まり、低めで安定した時期だったこともあってロレックス支持に拍車がかかったように思う。

 しかし今回はそんなインバウンド需要もなければ、当時とは比べ物にならないぐらいロレックスの相場は高騰している。にもかかわらず今回これだけ多くロレックスが選ばれた背景はどこにあるのだろうか。

 現在のように恐ろしく高騰したのは昨年12月下旬のこと、もちろんアンケート調査した11月も異常な相場ではあったのだが、いまよりも何十万円も低い。この調査が1月だったらおそらくはグッと減った可能性は高い。

 加えて、不安定な状況が長く続く社会情勢も関係しているのだろう。他のブランドも含めた本誌のランキングをみると、実はほかのブランドもかなり偏っている。オメガのスピードマスターやグランドセイコーなど不動の定番ともいえるものばかりが選ばれているのだ。新しさよりも価値がはっきりしていて、それでいて変わらない。この安心感を重視した堅実的なものを選ぶ傾向が見てとれる。こういったこともロレックス支持につながっているのかもしれない。

 さて、内容からちょっと逸れるが、ここ2週間続けてロレックスの実勢価格相場が下がっている。特に生産終了するのではないかとの噂から高騰していたミルガウスも値を下げている。しかも並行店のWEBサイトに在庫もちらほらあるらしい。気になる方は、主要11モデルの週刊ロレックス相場(3月11日更新)を参照してもらいたい。

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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