2026年になってますます国内外での注目度が急上昇中のヴィンテージ・セイコー。なかでも屈指の人気を誇るのがグランドセイコーだ。今回は、そのなかから花形である初代GSと、第2世代にあたる57GSを中心に取り上げる。
歴史やモデル詳細については当サイトの他記事でも多く紹介しているため、本記事では購入を狙うにあたっての留意点や最新相場をメインに解説しよう。
【実機写真8枚】初代GSと2代目“57GS”モデルと実勢相場
数あるグランドセイコーのモデルのなかでも、高い精度を誇るのが2万8800振動・3万6000振動のハイビート機。確かに魅力的なのだが、ハイビート機は高精度を得るために強いゼンマイを載せており、摩耗した個体も少なくない。
全体的な相場についてはスイス製時計に比べるとまだ手が届きやすいとは言え、最高峰の高精度を誇るV.F.Aシリーズや天文台クロノメーターといった役物は年々高騰を続けている。1960年登場の初代GSも、2020年頃と比べると2倍以上の実勢相場となってしまった。

屈指の人気を誇る初代GS。年々高騰を続けており、26年8月現在の相場は80万円前後ほどだ
1stモデルながら、60年代当時のスイスクロノメーター規格よりも厳格とされるセイコー独自の検定精度基準が設けられ、完成度の高さは一級品。デメリットとしてはほとんどが金張りケースだったことから、コンディションのムラが大きい点だろう。流通量の少なさに加えて前述した相場の高さもあり、年々購入が難しくなってきている。
そこでおすすめなのが、2代目の通称57GSこと“セルフデータ”である。
グランドセイコーで初めてステンレススチールケースを採用した同作は、しっかりと整備された個体であれば実用性も高い。57GSはムーヴメントによって前期型・後期型に分かれるが、完成度が高いのは後期型だ。

第2世代“57GS”の後期型モデル。初代と比べると値ごろな相場も魅力だ
石数が増えてカレンダー機能が追加され、60年代を代表する傑作と名高いCal.5722を搭載。裏ブタはスクリューバック仕様で気密性が高く、半世紀以上を経たいまでも良好なコンディションを保っている個体が多い。それでいて、初代の半値以下の30万円台という相場は割安感が強いだろう。
さらに手頃に狙うのであれば、70年代に最も多く普及した56GS。近年は状態の良い個体が減りつつあるが、10万円台から狙えるため入門機として最適だ。
いずれも文字盤の種類や型番などでかなり複雑に細分化されている。加えて近年の人気で以前よりも個体による価格差が出ており、流通量も少なくなっていると話す関係者も多い。
著者profile◎市村 信太郎
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