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40年代にロンジン以外にオメガやジャガー・ルクルトなども製造した軍用時計を日本製機械式ながら5万円で再現!【OUTLINEニュース no.32】

秒目盛り付き回転ベゼルに仕様変更されたロンジンの第2世代。今回このモデルをモチーフに製作

 冒頭から二つ目に掲載した写真を見てもらいたいが、実のところ開発当初は秒目盛りが付いた回転ベゼルというものではなく、文字盤中央部のディスクが回転するタイプだった。しかも47.5mm径というかなり大きなものだったのである。

 それが1930年代後半(1940年代とも)になると、回転ベゼル式に変更され、しかもサイズも30mm径ぐらいと大幅に小型化した第2世代が登場。ロンジン以外にもオメガやルクルト(ジャガー・ルクルト)、モバード、そしてゼニスなどの時計メーカーも製造を行い、アメリカやイギリスに軍用時計として多くが納入されたと言われている。

 なお、回転ベゼルが動かないようにするためのロックボタンを備えている点も第2世代の大きな特徴である。そして上の写真のように2時位置の場合もあれば、今回アウトライン・セコンドセッティングが採用した4時位置の場合もある。しかも止める構造もメーカーによって違っていたため、アウトラインでは1940年代のロンジンでイギリス軍に納入されたと言われている個体の機構に倣い、左右2カ所の出っ張りがベゼルの刻みと噛み合うように堅牢に作られたタイプのものを再現している。

回転ベゼルはこの4時位置のボタンでロックする。これも当時からの大きな特徴で止め方はメーカーによっても違った。アウトラインでは1940年代のロンジンでイギリス軍に納入されたと言われている個体の機構に倣い、堅牢に作られたタイプのものを再現

 1940年代に生産されたロンジン以外のメーカーのモデルについては、その他の写真リンク「【写真】オメガ、ジャガー・ルクルト、モバードの写真をチェック」をクリックすると確認できるため、ぜひそちらもチェックしもらいたい。

【アウトライン・セコンドセッティング】
Ref.20222-1BK(ブラック)、Ref.20222-2BL(ブルーグラデーション)。SS(38mm径)。10気圧防水。自動巻き(日本製Cal.MIYOTA9039)。双方向回転ベゼル、ベゼルロック機構(4時位置)、シースルーバック。各5万5000円

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菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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