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忠実復刻、1970年支給のミリタリーウオッチ“ハミルトン FAPD 5101”【ハミルトン】「カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション」を実機レビュー

【魅力02】デザインの再現性と現代的アップデートについて深掘り

―新作とオリジナルの比較をしたいのですが、アーカイブから具体的に何を汲み取って作られたのでしょうか?

中神:外観でとても主張が強いのはボックス形のアクリル風防です。滑らかに仕上げないことで当時の武骨さが漂います。さらにムーヴメントにはステンレススチール製のダストケースを二重に重ねて当時の内部構造を再現しました。これらが見た目だけではない“空気感“や“雰囲気”の復刻をユーザーにもたらします。

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復刻モデルの文字盤。三角マーカーを配置した外周のミニッツサークルや、12時間と24時間を同時に表記する仕様。さらに針まで、当時のレイアウトが再現されている。

萩原:見えない部分のこだわりですね。

中神:そうですね。萩原さんもおっしゃっていた手にした時の高級感や重さみたいなところで、直感的に感じるていただけると思いますね。

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70年代のオリジナルモデル“ハミルトン FAPD 5101”

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カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション

萩原:現行モデルは非磁性のパーツを使うことで耐磁性能はすで確保されています。本来ならインナーケースは必要ないけれど、ムーヴメントを覆った二重構造をしっかり踏襲して、そこから生まれる重量感まで復刻したっていうことは、すごく素晴らしいですね。

ケース径を36mmにして、手巻きムーヴメントを採用したっていうのもすごく大きい魅力だと思います。小振りなサイズが求められているのはヴィンテージの方でも流行りとしてあって、ちょっと前までは大きい時計の方が求められていたんですけど、最近はちょっと小振りになってきています。

―ヴィンテージ感は重要なキーワードですね。ユーザーはヴィンテージ感のあるディテールをどう評価していますか?

中神:ハミルトンのユーザーにはヴィンテージファッションへの造詣の深さを感じることが多々あります。日本人でファッションに少しでも興味を持つと、アメリカの文化や歴史に気軽にいっときでも触れる機会があるからかも知れないです。

ただしこれは洋服や靴などに対する目線で、ヴィンテージウオッチについては“間違いなく憧れているが、いろいろな意味でかなり敷居が高そうだ”と言う感覚を持っている方が多くいるように感じます。

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「カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション」はオリジナルモデルと同じくケースは直径36mm。まるでデッドストックのようなヴィンテージ感を醸し出している。もちろん装着感も良好だ。

中神:だからこそ、ディテールの解釈などは人一倍深掘りしていることが多くて、蘊蓄のレベルも高い。結果として、それをしっかり表現したうえで、安心して使える現行品への評価は極めて高いと思います。そうした中で、小径化のニーズが高まっていて、店頭でも36mmが欲しいみたいな話がやっぱり出ます。

萩原:そうですね。今まで様々な復刻版があったけど、なんで大きく作るんだろうって思っていました。オリジナルモデルはまず流通しないのですが、見つけて買おうとすると50万〜60万円はします。この復刻モデルはそれと比べて5分の1ぐらいじゃないですか。手が届く価格帯なのもいいですよね。手巻きにしたことで薄くも作れていますね。

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中神:このサイズ感の良さは、着けてみるとより魅力を実感していただけると思います。

萩原:36mmケースはとても使いやすいと思います。邪魔にならないし、袖口にすっきり入るのも良い。ちゃんと袖口に入らないと煩わしいですよね。

中神:防水性能も10気圧なので当時の雰囲気を楽しみつつ、日常生活でガンガン使っていただけます。

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文字盤の12時位置にはハミルトンの旧ロゴを配置。ベージュの夜光で経年変化したトリチウム夜光の雰囲気を再現しているが、高品質なスーパールミノバ X2を塗布しているため、暗所での視認性も申し分ない。

萩原:文字盤とか夜光の経年変化は現代の材料だとほとんどないと思いますが、そこを踏まえて、夜光の色を経年変化した雰囲気に表現しているのは、復刻モデルとしては必須だと思います。あの旧ロゴもいいですね。

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70年代のオリジナルモデル“ハミルトン FAPD 5101”

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「カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション」

中神:旧ロゴは魅力ですね。

萩原:これが新しいロゴだとだいぶ雰囲気が違うと思います。旧ロゴめちゃくちゃいいですね。元ネタがスペシャルな時計なので、この復刻の度合いの高さは、とても魅力的だと思います。

―手巻きムーヴメントを搭載しているのも特徴ですが、手巻きならではの魅力はありますか。

中神:駆動方式にはそれぞれのメリット・デメリットがありますが、手巻きに漂う独特のノスタルジーは、「カーキ フィールド メカ 36mm」を使う上での重要な演出です。

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中神:しばらく着けずに止まっていたらなんとなく申し訳ない気持ちになるかも知れないし、着けていても巻き忘れで止まっていたとか時間がちょっとズレていたとか、そんな独特の体験をしたときに自分の腕時計が手巻きなのだと再認識する。

それはもしかすると全く知らない過去の人と同じ体験をしているような素敵な錯覚とノスタルジーだと思います。

萩原:手巻きは愛着が湧きますね。僕は手巻き一択ですよ。手巻きの方が全然面倒くさくないと思います。いかにも機械式っていう感じがするじゃないですか。自動巻きも機械式だけど、自動で動いてしまう。手巻きは自分でゼンマイを手で巻くっていう行為自体が機械を感じさせてくれます。

このムーヴメントは、しかも毎時6振動のロービートですよね。耐磁性能があって、80時間パワーリサーブ、ロービートで耐久性が高いってことですよね。音も良いですね。

―手巻きムーヴメントは音も魅力なのですか?

萩原:ぜひ音を聞いてみてください。ハイビートはチャキチャキ動きますからね。そういった意味でも、クラシックな雰囲気を楽しめると思いますね。

―ミリタリーウオッチは、多少使用感が出てくることで魅力がさらに増しますよね。これからこの時計とどう付き合って欲しいですか?

中神:とてもカッコいい雰囲気を漂わせた腕時計が生み出されたわけで、バックグラウンドやナレッジも含めて身に着けている時になんだかワクワクすると思います。自分が本気で気に入った時計と言うのは毎日着けて毎日ときめいたりします。この時計はそういう1本です。

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「カーキ フィールド メカ 36mm」は2026年のみの限定製造となり、ジャパン エディションは特別に初期製造分の1000個限定で、コットン製NATOベルトに加えてレザー製NATOベルトと特製のボックスが付属する。写真はレザーベルトを装着した仕様だ。

中神:そしてただ着けるだけではなく、カッコいい時計をカッコいいスタイリングに混ぜて欲しい。ミリタリーごりごりである必要はないですが、カジュアルスタイルを格段に上げる存在感があるので、スタイリングに合わせてストラップを変えてフレキシブルに楽しんでください。

長く愛用するにつれて傷や味わいが付いてきます。この時計の醍醐味はそこからです。そしてふと止まってたり時間がズレてるのを見たらちょっとニヤッとしてください。


【総評】「カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション」の魅力とは

簡潔にまとめるならば、「カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション」は、“物語性・デザイン・機能”の三拍子揃った驚くほど完成度の高い復刻モデルだ。

米軍へミリタリーウオッチを供給していたハミルトンの歴史と背景をデザインと機能に落とし込み、ケースや文字盤の質感はもちろん、手にしたときの質感まで歴史的モデルを再現している。

また、時計の製造コストが上昇しているなかで、10万円を切る価格を実現したことも見逃せない。一般的に、同スペックの機械式時計であれば10万円越えが確実だ。

ダウンサイズのトレンドとリンクする小振りな36mmケースは着け心地が良く、10気圧防水なので水を気にするストレスなく着けられる。付属のレザーベルトでアレンジを楽しめるのも嬉しいところだろう。

もし、レザーベルトと特製ボックスが付属するのは1000個セットのみなので、この価格帯でヴィンテージスタイルの高品質なツールウオッチを探しているならば、最優先でチェックしておきたい。

【画像】特製ボックスを拡大、「カーキ フィールド メカ 36mm ジャパン エディション」を別アングルで見る

 

【問い合わせ先】
ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン
TEL.03-6254-7371

ハミルトン公式サイト
https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/

 

構成・文◎船平卓馬(Watch LIFE NEWS編集部)/写真◎水橋崇行(時計)、八木斗希雄(人物)

取材協力◎萩原秀樹(キュリオスキュリオ)

 

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