LowBEAT magazine ピックアップアイテム 小スライド 連載記事 @kikuchiのいまどきの時計考

歴史的な名品が揃う【銀座のアンティーク時計フェア】で発見。70年代にスイス時計産業を震撼させたSEIKO製の歴史的な逸品

6500円のアーリータイムにもかかわらず、多くの人が来場

さる8月8日(土)と9日(日)の二日間、東京・銀座のフェニックスプラザで開催された“アンティーク時計フェア in 銀座 2026”。全国のアンティーク時計専門のディラーやショップが30社ほど集うおそらく日本最大級のアンティーク時計の販売イベントになるだろう。

これはアンティーク時計の専門誌「LowBEAT(ロービート)」編集部が主催する読者向けイベント。毎年8月に開催し今年で7回目を数える。そのためアンティーク時計愛好家にはよく知られている。

ちなみに入場料は、初日の午前10時〜12時の時間帯は6500円と高額(12時以降は1200円)。にもかかわらずご覧(写真)のとおりである。あまり興味がない人にとっては、初日の午前がなんでそんなに高い入場料なのか不思議に思われるだろう。

単純な話が時間が経つにつれて売れてしまうため、早ければ早いほどいいものが狙える確率が高いからだ。つまり本当に買いたい人にとっては有利。そのためこの時間帯は仕入れ業者やコレクターが多い。

ここではそんなイベント会場で販売されていたなかから、かなり珍しいセイコーの2モデルを紹介する。

【画像】セイコーのクォーツアストロンとスーペリアのモルフォ蝶ダイアルの写真をみる

そのひとつ写真左は世界初の量産型クォーツ搭載腕時計として1969年12月から販売が開始されたクォーツアストロン 35SQ。この個体はその1970年製となる。後のスイスの時計産業を震撼させるクォーツ革命の扉を開いたまさに歴史的モデルだ。

ケースは18金仕様のため発売時の定価は45万円。当時はクルマが1台買えるほど高額だったようだ。現在も可動する極めて貴重な個体。そのため販売価格は242万円と高額。ただスイスブランドのアンティークの高騰ぶりを考えると必ずしも高くないのかもしれない。

そしてもうひとつは諏訪精工舎製(現在のセイコーエプソン)の初代(初出74年)スーペリアである。70年代になってクォーツの量産を進めるなか開発された38系キャリバー(普及機)をさらに高精度化し月差土2秒程度に収めたCal.3883を搭載する。当時の定価は大卒初任給が約9万円の時代に20万円以上とかなり高額。そのためクォーツといえど外装の作り込みは半端でない。

ザラツ研磨が施されたバキバキの鏡面ケース、世界一美しい蝶と言われているモルフォ蝶の羽を転写した美しい文字盤、さらにインデックスはミニッツ表示までもがアプライド仕様でしかもポリッシュ仕上げという手の込んだ作りになっている。販売価格は77万円だ。なお、これら2点ともECサイトには掲載されていないため気になる人は下に記載のメールに直接お問い合わせを。

こういったイベントはいろいろな個体を比較しながら購入できることはもちろんだが、ここに紹介した二つのように、普段はなかなか目にすることのない貴重な個体の現物が見られるのも専門イベントならではの大きな魅力であり楽しさといえるだろう。

文◎Watch LIFE NEWS編集部
協力◎JAPAN VINTAGE WATCH SHOP(mail:jvws@cs-factory.co.jp)

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