アンティーク時計 小スライド @kikuchiのいまどきの時計考

【男の物欲を刺激する】“クロノグラフ”に個性を与える12の計測スタイル

●【3時位置に分積算計型[Minute Registers at 3:00]】・・・クロノグラフの分積算計インダイアルが3時位置にあるクロノグラフの最も標準的な横二つ目タイプ
●【分および時積算計搭載型[Minute & Hour Registers]】・・・30分積算計に加えて12時間まで記録する積算計を備えた三つ目タイプのもので、1930年代後半になって開発された。長距離爆撃機のパイロットに好まれたと言われる
●【12時位置に分積算計型[Minute Registers at 12:00]】・・・12時位置に分積算計のインダイアルを配置した縦二つ目タイプ。6時位置は秒針にあたるスモールセコンド
●【時表示オフセンター型[Off-Center Time of day]】・・・時表示を12時位置のインダイアルに表示させた極めて珍しいタイプ。6時位置に分積算計
●【積算計未装備型[without Registers]】・・・分積算計を装備しない簡易版クロノグラフ。クロノグラフ用ではない既存の手巻きムーヴメントを改良したものと思われる
●【センター同軸分積算計型[Special Function]】・・・分積算計をインダイアルではなくクロノグラフ秒針(ストップウオッチ用の針)や時分針と同軸に備えたタイプ。6時位置のインダイアルは秒針(スモールセコンド)
●【センター同軸分積算計型[Special Function]】・・・同じく分積算計(赤い針)をインダイアルではなくクロノグラフ秒針と同軸に備えたタイプ
●【分・時積算計 + 付加機能搭載型[Hour Registers & Special Function]】・・・任意の時間をメモリーとしてセットできる多機能タイプ
●【2本針スプリット機能搭載型[Split Seconds]】・・・クロノグラフ秒針が2本重なって設置されており、二つの経過時間を計測できるスプリット機能を搭載する
●【1本針スプリット機能搭載型[Single Split Seconds]】・・・こちらは1本のクロノグラフ秒針で二つの経過時間を計測できるタイプ
●【永久カレンダー搭載型[Perpetual Calendar]】・・・クロノグラフ機構に加えて永久カレンダーという非常な複雑な機構を備えたタイプ。市場価格は途方もなく高い
●【 トリプルカレンダー搭載型[Full Calendar]】・・・クロノグラフに日付、曜日、月表示の三つのカレンダー機構を装備。実用性は高いが機構は複雑

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菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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